LSDトレーニングは不要!【ランニング・ロードバイク練習の効果】

自転車・ランニングにLSDトレーニングがいらない理由|

LSD不要論について、効果や目的を含めなぜ不要なのか?その理由を論じます。また、その代替として有効な、プロの自転車選手が実践している練習メニューについても触れます。

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ランニング・自転車の各種雑誌でも特集されることも多い人気のトレーニング法のLSD。根強い人気を誇っています。特に冬場はベースを作る意味でLSDトレーニングで走りこむ方も多いと思われます。

そのLSDトレーニングについて、ここ最近立て続けに「ロング・スロー・ディスタンス(LSD)不要論」に触れたので、備忘録がてら高速でまとめ。自転車・ランニングともに当てはまる話です。

自転車やランニングのトレーニングで定番となっているLSDとは何か。

「LSD」とは? LSD(Long Slow Distance)とは、文字通りに長い距離をゆっくり走るトレーニングのこと。ごくスローなトレーニングを長時間続けることで毛細血管の発達を促すとされる。

LSDトレーニング不要論の根拠の一つ目は書籍、二つ目はプロの自転車選手。どうですか?急に信憑性が出てきませんか?

あとは自分の感覚。・・・ちょ、ちょまって、閉じないで!!笑

話を戻しまして、これらを総合して、短期間で「速く」なるためにはLSDに時間を割くよりも、より良い方法があるという結論に至りました。

ということで、上記の書籍と自転車選手の考えについて光の速度でご紹介いたします。

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自転車にも関係しそうな書籍を読んでみた

ソフトバンク新書の「毎日長い距離を走らなくてもマラソンは速くなる!」を読みました。

著者自身がラントレ不足の状態で2時間46分の記録を出した経験や、研究での追跡調査により得た複数のサンプルに基づいて書かれた本です。

ランニングに関する本ではありますが、持久的スポーツである自転車にも同様のことが言えるはず。

なぜかというと、ランニングと自転車では足にかかる負担や使う筋肉などに相違点はあるものの、競技時間の長さやその持久力が重要という特性は似ている部分が大いにあるからです。

本書ではランニングと自転車のクロストレーニングの高効率性や、スプリントインターバルの有効性などを説いています。

結論としては、訴えたい点について実例と理論を交えて解説されているため、納得できる部分が多々ありました。

一部ご紹介します。

日本人は走りすぎ

著者はLSDのように長距離のトレーニングを行うことについて、以下のように述べています。

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走りすぎだと・・・

・故障が増える

これは言うまでもなく納得。ランニングであれば顕著でしょう。自転車であってもロングライドであれば膝痛になる頻度が加速度的に高まります。

さらに数日間からだに痛みが残るなど、後日の練習にも影響するという悪影響もあり。

・トレーニング強度の低下が起こる。

当然、長時間高強度のトレーニングは常人にはできないので、長時間のトレーニングであれば必然的にゆるめのトレーニングになりがち。結果、レースペースのトレーニングなどの高強度練習がおろそかに。

・ランニングエコノミーが低下する可能性がある

まず、ランニングエコノミーとは何か?

ランニング・エコノミーとは、自動車の燃費性能に相当し、より少ないエネルギーで走れる能力(経済的という意味でランニング・エコノミーと呼ぶ)のことを指します。
マラソンのように多大なエネルギーを要す種目において、エネルギーの節約は重要な課題であり、その意味でランニング・エコノミーはパフォーマンスに直結する要因と考えられます。
ランニング・エコノミーは、実験室などで測定して得られる指標のため、一般の市民ランナーの方にはあまり馴染みがないかもしれません。
ある速度で走ったときの酸素摂取量を測定し、酸素摂取量が高ければ、より多くのエネルギーを要すことを意味し、ランニング・エコノミーが低いと評価されます。反対に酸素摂取量が低ければ、ランニング・エコノミーが高いと評価できます。

これは自転車も同様。

ランニングエコノミーを下げないためには、ランニングに効果のある筋肉に「負荷」をかけて運動するとよいが、LSDはそのかかる負荷が少ない。それによって、結果としてランニングエコノミーが低下することとなります。

自転車の場合、大腿四頭筋などに適度な負荷をかけなければ、走の経済性が下がります。

これを避けるには・・・

・トレーニングの量を減らす

これだけでは、ただ練習をサボるだけです。

・その代替として、高強度の運動をおこなう

ここでいう高強度の運動とはインターバルのような間欠的トレーニングのことです。たとえば30秒全力で1分レスト、それを何セットかを繰り返すといったイメージ。

正直インターバルトレーニングを突き詰めてやると、はきそうになったり、口が血の味になったりときついですが、練習自体は短時間ですみます。

その他

・スプリントインターバルは長距離のパフォーマンス向上への効果が高い

また、インターバルトレーニングは、レースにおけるスプリントなどの短時間の運動だけに効果があると思いきや、実は長距離運動能力にかかわる心肺機能にも大きなプラス効果があるとのこと。これには目からうろこ。

うろこが落ちすぎて洗面所が詰まってしまうほど。

インターバルトレーニングは決して楽なトレーニングではありませんが、トレーニングのしんどさで時間が買えると思えば安いものです!そもそもLSD嫌いですし。(すぐ我慢できずアゲちゃうタイプ。笑

・・・

以上、本書の要点は上記の様に読み取りましたので、メモメモ。

自転車のトップ選手もLSDはいらないといっている

次にプロ選手のLSD不要論。

2010年 UCI MTB XCO世界チャンピオンのホセ・ヘルミダ選手のトレーニング論でも、似通った趣旨のトレーニング理論が展開されていましたので、バイクジャーナル・サイトの記事を引用しておきます。

ホセ・ヘルミダ=メリダチーム所属のXCO選手。2010年のXCO世界チャンピオンで、3度のオリンピック入賞経験を持つ。MTBクロスカントリー界の”皇帝”との異名もあるトップ選手。

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(LSDは)一切ない。6時間どころか3時間続けてトレーニングする事もほぼしない。(ベース作りの時期でも)ない。XCOで強くなるには、やる必要がないし、疲労を溜めるだけだ。(トレーニングの内容は) シーズン中とシーズン前ではもちろん変わって来るが、インターバル中心のトレーニングで、多くの場合午前と午後に別けて2度トレーニングを行う。(時間は)長くて2時間程度だ。ウォーミングアップとクールダウンを入れてね。これを二部練習で行う。

マウンテンバイクだからロードは関係ないだろ、と思うかもしれません。しかし、何を隠そうこのヘルミダ選手、すごいパワー値。とある一日のトレーニングのパワー値は以下のとおり。

10min 500W

5min 600W

1min 620W

5min 400W

FTPは6.8W/kg・・・

Oh…これはすごい。実際の練習もロードで行う部分も多いとのこと。LSD抜きでこれだけ強くなれるのであれば、信じるしかありません。

ヘルミダ選手のとある午前中の練習。早速やってみよ。

午前の部

20min Warming up

25min Zone2(60-70%)

20min Zone3(70-80%)

15min Zone4(80-90%)

40min Recovery ride

これ、短すぎないですか!?

ゾーンはハートレートとのことです。パワーメーターがある方はL2、L3、L4でよさそう。午後は上記メニューに、途中20秒のフルパワーを10セット加えたメニュー。

注目すべきはリカバリーライド40分。練習の半分をウォーミングアップとリカバリーライドで占めています。スポーツ選手は休むのも仕事というように、しっかりダウンして疲れをためずにトレーニング効率を常に最大化できるように気遣っていることが読み取れます。

これは参考になります。

トレーニングの原理原則

次に、トレーニングの原理原則を見てみます。

これは、私が勝手に言っているものではなく、一般的に提唱・検証されたトレーニング論で一定の信頼性をもって迎えられています。

①オーバーロード(過負荷)の原理

まず一つ目は過負荷の原理。

トレーニングの効果を得るためには、過負荷でのトレーニングが必要であるということ。要は、楽な負荷でやっても意味はなく、ある程度きつい負荷でないと効果は表れないということです。

これ、かなりLSDに関係してきそうな原理です。LSDは間違い無く過負荷とは正反対の運動です。

②特異性の原理

トレーニングはその種類により鍛えられる機能が変わります。例えば、持久走では筋出力の向上は期待できず、スクワットでは上半身のトレーニングにはなりません。これは当然ですね。

目的に応じてトレーニングを組み立てる必要があります。

これは特にLSDトレーニングの効果とは関係ありません。

③可逆性の原理

一定期間トレーニングを実施してその効果が得られても、トレーニングを止めると、体はもとに戻ってしまいます。

直接は関係ありませんが、筋肉は一度つけば落ちにくく、心肺機能はつきやすく落ちやすいという傾向があります。

つづいて、トレーニングの原則ですが、

①全面性の原則

トレーニングにおいてはバランスよく鍛えることが大切。偏りがあれば、怪我や技術の低下に繋がります。

これもLSDの効果には関係ありません。

②自覚性の原則

トレーニングを行う場合は、鍛えている部位や自らの意志で行っていることを自覚することでトレーニングの効果が向上します。

例としては、筋トレをする場合に鍛えている部位を触りながらトレーニングするようなケースがそれにあたります。

これも直接はLSDの効果には関係有りません。

③漸進性の原則

一定期間トレーニングを続け、体力が一定水準に達すると、同様の負荷でトレーニングし続けても効果が現れなくなるということです。

体力の向上に従って、負荷を漸進的に(徐々に)上げていく必要があります。

これは関係ありそうです。

④個別性の原則

体力には個人差があるので、個人の年齢・性別・体力水準などに応じて負荷を決めることが大切です。

これも関係無し。LSDトレーニングも心拍ベースなどで不可を決めるので。

⑤反復性の原則

トレーニングの効果を得るには、繰り返し行う必要があるということです。当たり前ですね。

以上がトレーニングの3原理と5原則です。

LSDトレーニングについて考えるにあたって、関係有りそうなもの、全く関係なさそうなもの、色々あります。ただ、過負荷の法則については明らかに満たしていないトレーニングだということは間違いありません。

パワーメーターに関する記事固定ローラーに関する記事も書いています。あわせてお読み頂ければ幸いです!

マラソンは「ネガティブスプリット」で30分速くなる! (ソフトバンク新書)
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まとめ

こんなの眉唾だろ?と思われる方もいらっしゃるでしょう。また、LSDで速くなったという方も大勢いると思います。

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しかし、そのLSDは純粋なLSDでしょうか?練習中にほどよい峠があり、都度あげて結果的にいいペースで走ってはいないでしょうか?

また、仕事やKS活動の合間を縫ってトレーニングしなければいけない場合も多くそもそも時間を割けないことがほとんど。

そういったことを考えると、短時間のトレーニングで「強く」なれるというこの「ロングスローディスタンス不要論」は信じてみる価値のあることではないでしょうか。

私は都合の良いことは信じるタイプなので、早速これを信じることにしました。笑

いずれにしろ、トレーニングは実践と効果測定がキモ!効果測定をしてもし間違っていたとしても、やり方を変えればいいだけです。

追記

facebookの方にコメントを頂きました。参考になりそうなのでシェア。

あくまで個人的体験ですが、中学生のときマラソンを研究した事がありまして、100 m 全力ダッシュ → 100 m 休息 → 100 m 全力ダッシュ → 100 m 休息を繰り返すのが一番時間対効果がありました。(それで 5 km ほどを走ります) あとは炭水化物の比率を多く食事をとるとばてませんね。マラソン大会の 1 週間前から米しか食べませんでした。ただやり過ぎは健康に良くないですw (特に食事は) 何事も程々がいいかなって思ってます。

まさにスプリントインターバルです。ただ、100m×25本ダッシュは相当きつそうです。いずれにしろ楽な練習は無いということでしょうか。。。

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Comment

  1. きっち より:

    こんにちは、この記事は私も目を通しました。
    やっぱりチャンピオンは言うことが違うな~と思いつつも、
    「お前はベースができてるからLSDいらんやろうけど、
    わしは0からのスタートやから、LSD必須やな」とも思いました。
    LSDはあくまでも土台作りだと思ってますので、
    土台ができてる人にとっては、確かに不要かもしれませんね。
    私はだらだら走ってるのをLSDって言い訳してるだけですけどwww

  2. やまぽた より:

    きっちさん
    コメント有り難うございます。
    そういう理解ももちろん有りだとおもいます!
    それよりも、やってみて効果測定してからの工夫が重要と考えます。
    私の場合は、時間がとれない(めんどくさい)ので短時間で練習を
    済ませたいのと、他のアマ有力選手などを見ていても、
    結構短時間高強度で成果を出されている方が多いので、
    そっちに乗ることにしました。笑 経験則的には間違っていないという
    感覚です。
    しかし、お互い動機が不純ですね(^^;)

  3. トライアスロン板でも話題になりましたが、自転車でも、ですね。
    ようすうに、「種目・本人の実力・練習の負荷レベル」を定義しないで語るから混乱すると思ってます。海外では、最大心拍75%での8時間ライドでも「LSD」と定義されてます。
    http://masujiro.cocolog-nifty.com/blog/2013/12/lsdbikerun-6b31.html

  4. やまぽた より:

    コメント有り難うございます。
    確かにLSDトレーニングの定義がばらばらなのも一因かもしれません。
    トライアスロンだと複数の競技の複合なので、なおさら難しい議論ですね。
    ただ、一つ思うのは、深く考えず強度的に楽だからという理由でLSDをやるのは、
    「かける時間に対してそれほど効果が伴わない」という点ではある程度信頼性の
    高い考えだと思っています。

  5. 浅井えり子選手が超スローLSDでアクティブレストをしてたのを、
    吉岡さんのクロストレーニング法では、バイクで代用し、その分強度を上げてる、と理解してます。
    ランではLSD=休養で、その用語を、自転車乗りが勘違いしてる面もあるかもしれません。

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  • 自転車:ピーク時のFTP≒240W
    (だいたい乗鞍1時間6分~7分相当、現在は…)
    ラン:あまりトレーニングを頑張らずに4時間強
    趣味:自転車、アウトドア、買い物、節約、カメラ等々

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